BtoBとBtoCのSEOの違い。上位表示が出来た際の特徴

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目次

今回の記事は、BtoBのSEOについて関心を持っているが、いまいち事例の集め方が分からない人の局所需要にお答えします。
BtoBビジネスを行っていると「BtoCで成功した方のSEO対策」を聞くことがあります。
実際の効果や特徴が大きく異なるため比較が難しいこともあるでしょう。
BtoBベンダー様向けに、実際に業界トップシェアの上位表示が出来た両ケースの比較をお見せします。

※クライアント情報が含まれるため、業界が絞れる情報は排除しております。

BtoBとBtoCの検索の大きな特徴の差

大前提として、どちらもコンバージョンを目的としたSEOを行った場合の特徴を書き出します。
商材にもよりますが、以下の差が顕著に出てきました。

  • 平日と休日
  • 商圏と権威
  • リードタイムの長さ
  • 検索ボリューム
  • 専門的な言葉の難易度

検索される曜日が大きく異る

考えてみれば当たり前なのですが「BtoBの情報は就業時間中に多く調べる」のです。
結果、
平日にBtoBのキーワードの検索回数が増え、土日祝日にBtoCキーワードの検索回数が増えます。

BtoBでも対象が個人事業主や、個人スキル単位のキーワードになっていくと若干土日も増えてきますが、全体的な傾向としては変わりません。

BtoBで上位表示が出来た場合のSearch Consoleのグラフ


詳細の数字は開示できませんが、グラフを見れば一目瞭然です。
土日に対して下向きの山が特徴的です。


また、ある程度サイトの情報量が安定していると、あまりアルゴリズムや市場の影響を受けづらい傾向にあります。

BtoCで上位表示が出来た場合のSearch Consoleのグラフ


BtoCとは対象的に上向きの針のようなグラフになります。


このグラフでは上昇傾向にありますが、もう1枚上のスクリーンショットのように、急激に検索数が増減したり、順位変動が多くなります。
特に競合他社だけではなく、ユーザー投稿が多い検索ワードの場合、このような動きになる傾向にあります。

他のビジネスとの連携が力になる

BtoBの考え方として「関連性があること」に価値があります。
権威性などSEO上の問題もありますが、複数の企業と協業することによりサービスのクオリティを高めたり、サポート範囲を広げるなど、様々な「顧客にとっての利益」が生まれます。

プレスリリースなどの能動的に信頼を担保出来る

BtoC商材と比べて、行動がそのまま「会社の信頼」につながるケースも少なくありません。
特に新聞や複数のプレスリリース媒体を利用すると、独自性のある指名検索の場合は検索の結果を制御しやすくなります。

ニュースサイトなど、他社に取り上げてもらう事によりバックリンクの可能性も上がりますし、何より「行動をしている」「会社が動いている」とユーザーにアピール出来ます。

リードタイムの長さ

SEOを行うとき多くの場合で最終的なゴールは「収益」を上げるために、上位表示を狙います。
結果、データを見る際に「コンバージョン」がしばしば重要視されます。

BtoCとBtoBを比較した際に、コンバージョンのリードタイムが異なるケースが見られます。

参照元(referrer)の性質が違う

対象が「個人」か「企業」の違いがある以上、多くの人が関わる可能性があります。

「自社:顧客」の関係が
BtoC「1:1」
BtoB「1:多」

となるため、決済者の参照元が直接URLを踏む(direct)になってしまうケースが多発します。

決済がある場合、途中で人が変わってしまう

BtoBで決済を伴うコンバージョンはCookieで追えないアクセスがとにかく増えます。
昨今、CRMやSFAが注目されている理由の一つですね。

人が変わってしまう場合、Cookieが新たに発行されてしまうため施策の効果が出ているか正当に評価することが極めて難しくなります。
結果本質と外れた「なんとなくの指標」「検索順位」になってしまいSEOの施策が失敗します。

例:
社員Aがサイトを検索(リファラーは自然検索、デバイス1)

社内で共有

部長がサイトを見て商談(リファラーはダイレクト、デバイス2)

経理が決済(リファラーはダイレクト、デバイス3)

このように複数のデバイスや人が介在するため、企業としての動きを初回の設定を起点として追跡をする技術です。
デバイスが変わってもデータを置い続けるために、データインテグレーションと言われる手法を行います。

初回接点で企業を特定する重要性は、SEOのような「誰が」が分からないアクセスでは重要です。

人が変わる問題を解決するための「MA」

100%を解決できるわけではありませんが、BtoBのSEOサイトで「メールアドレスを登録」だけで資料ダウンロードが出来てしまう物を見たことはありませんか?

そういった「メルマガ」や「メールのみで資料DL」などの簡単な情報だけで完了するのは「MAのキーを作る」と言った考え方が
上記の人が変わってしまう問題を解決するための手法として、MAのトラッキング技術を活用しているケースも。

SEOを考えるときに「ただアクセスを集める」だとこのようなデータや営業活用ができないので、会社の特定をするための情報をうまく設定すると良いですね。

有名なMAツールだとAccountengagement(旧:Pardot)とHubSpotなどがあります。

検索ボリュームの差

ほとんどの場合、検索ボリュームはBtoCの方が多くなります。

BtoCの場合
人口>生活にかかわる問題発生件数>解決を求めている人数

BtoB
人口>労働人口>業務中に検索をする人>問題の解決を求めている人数

仕事をしていると忘れがちですが、問題までのステップに「労働」のワンステップが含まれます。
どのマーケティング施策でもユーザーのステップが多くなるほど、離脱の理由が多くなります。

SEOの難易度はBtoBとBtoCとちらが高いか

売上を上げるため、という目的にした場合。
結論から申し上げると、BtoCの方が難易度が高いです。

BtoBのSEOは母数が小さいため、まともにやっている業者が少ない市場が多いです。

BtoBは競合的要因が少ないケースが多い

BtoBのSEOは一定の需要に対して、平均的に高い能力を維持し続ける技術が必要です。

一定以上の「上位表示の確率」「維持期間」「低下時に調整が可能な仮説」のクオリティを意識して作成しましょう。
1度限りの博打や消耗戦ではなく、成長を見据えた構成を心がける必要があります。

専門的なキーワードSEOの難易度が下がるが全体難易度は上がる

SEOのみに焦点を当てると、難易度は低くなります。
単純にライバルが少ないからです。

ただし、SEOと専門性のバランスを見ると複数の技術が必要になるため、総合的な難易度はかなり高くなります。
悪影響が及ばされやすいのはいわゆるライター丸投げの状態です。
この状態はEATに添っていない、情報の質が低いページとなりやすいためSEOの観点から見ると悪影響です。

専門的な内容を書く場合に弊社でオススメしている手順としては以下のものがあります。

  1. SEO編集者:SEO向けの構成作成
  2. 専門家:構成を完成
  3. SEO編集者:構成のチェック(戻しアリ)
  4. 専門家:執筆
  5. SEO編集者:最終チェック・投稿

技術の部分を分業することにより、それぞれの能力を最大限活かせるものとなります。
特に執筆者に「論文的」「書籍より」の癖がある場合、この手順が最適です。

編集と執筆の両体制がベスト

SEOに携わる編集者は、文章のテクニック、市場分析やマーケティング。
専門家はエビデンス(引用元の誤認のない権威が重要)に意識をして執筆。

それぞれ異なる視点から、ユーザーに最適なコンテンツを作成しましょう。

小売・消耗品や士業など「同一の商材」を持つ場合逆に難しいケースがある

BtoBの中でも、小売・消耗品の販売や士業のような「完全に同じ商材」を取り扱う場合は、SEOは難しいケースがあります。
小売・消耗品や士業は、むしろ難易度が高いと言えます。

「オリジナルコンテンツ」の意味合いがブランディングの方針が差となります。
商品による差別化ではなく、付加価値による差別化が必要になりますので、
「人」「理念」「サービス幅」
など、安売りではないサービス立ち上げを考えてみて下さい。

BtoBのSEOは、より質を意識したコンテンツを作る

BtoBのビジネスはより深く、専門性の高いコンテンツが重要となります。

特にコンバージョンを目的としたSEOの場合は「このサイトに来れば答えがある」と思わせるのが、コンテンツの役割になります。
初めてSEOに挑戦される場合は、お客様が「何を御社に期待しているのか」を意識してコンテンツを作成してみましょう。
アドオペではそのサポートも行っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。

また、各トラッキングツールはこのコンテンツが「本当に効果があるのか」の答えを出すためのツールです。
施策を行っていない状態ですと、トラッキングはあまり効果を得られないため、将来的な投資をいくらまで行うのかが重要になります。

基本のページ→コンテンツ→トラッキング
の順に投資をするがよくある効果の出る流れですので、こちらも参考にしてみてください。

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