Google広告の変更点
① 拡張クリック単価(eCPC)の廃止
・2025年3月までに、従来の拡張クリック単価が終了し、既存キャンペーンは自動的に「個別クリック単価」へ移行されます。
・広告運用者は、今後はより高度な自動入札戦略(例:コンバージョン数・コンバージョン値の最大化)へシフトするか、個別入札戦略での調整を検討する必要があります。
公式ヘルプ:https://support.google.com/google-ads/answer/2464964?hl=ja
② 新キャンペーン形式と自動化の強化
・「デマンド ジェネレーションキャンペーン」など、ユーザーの検索・閲覧履歴をもとに最適な広告を自動生成・配信する新形式が登場。
・また、コンバージョン設定やカスタマー マッチのポリシー更新など、計測・ターゲティング面でも改定が進んでいます。
③ 政治広告の停止(EU向け)
・EUでは、透明性とターゲティングに関する新規制(TTPA)の影響で、2025年10月から政治広告の配信が全面的に停止される予定です。
・日本国内ではインターネットを利用した選挙活動が可能で、条件次第では有料広告も掲載可能です。日本も法改正等によってはEU同様規制されることが今後ありえるかもしれません。
総務省インターネット等を利用する方法による選挙運動の解禁等:
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo10_2.html
Yahoo!広告の変更点
① 検索広告のアルゴリズム変更
・オークションランクの構成要素を算出する指標が見直され、ユーザーのクリック数やクリック率、インプレッションシェア損失率に影響を及ぼす可能性があります。
・2025年1月から適用開始、2025年2月4日(火)に適用完了しているため、検索広告の各種数値を確認しておくとよいでしょう。
公式ヘルプ:https://www.lycbiz.com/jp/news/yahoo-ads/20241126/
② カスタム指標・計測機能の改善
・広告グループ一覧でもカスタム指標が利用可能になり、独自の計算式による指標設定ができるようになりました。
③ ディスプレイ広告のクリエイティブ拡充
・広告タイトルへの絵文字入稿や利用可能な記号の追加・利用ルールの緩和により、表現の幅が広がります。
・また、プレイスメントターゲティングの設定機能改善や、LINE公式アカウント・LINE広告とのオーディエンスデータ連携が開始され、より細かいターゲティングが可能に。
④ サイトカテゴリーターゲティングの終了
・サイトカテゴリーターゲティングは2025年4月に終了となり、代替としてプレイスメントやコンテンツキーワードターゲティングが推奨されます。
⑤ 動的ディスプレイ広告の全アカウント提供
・これまで一部アカウントでしか使用できなかった動的ディスプレイ広告が全アカウントで利用可能になり、商品リストを用いた自動化配信がより容易になります。
LINE広告の変更点
① 自動入札の強化
・SKAN広告グループで、MMP計測に基づく自動入札機能が利用可能になりました。これにより、モバイル向けの成果獲得が効率化されます。
② OSターゲティングのアップデート
・最新のiOS(例:iOS 17.7、iOS 18.0)およびAndroid(例:Android 14)に対応するよう、ターゲティング設定が更新されました。
③ 詳細ターゲティングの見直し
・「購買経験」セグメントの提供が終了し、今後は他のターゲティングセグメントでのアプローチが求められます。
④ 商品フィード連携の強化
・LINE Dynamic Adsでは、商品カタログに登録された「価格」情報が広告に表示できるようになり、ユーザーにより具体的な情報提供が可能に。
⑤ 新たな配信面の追加
・LINEスタンプショップへの広告配信が開始され、LINE広告の配信先が拡大されました。
X(旧Twitter)広告の変更点
トレンドテイクオーバープラス機能
・「スポットライト」枠における遷移先URLが、広告主自身が選択可能になりました。
・これにより、ユーザーがクリックした際の遷移先を、投稿、プロフィール、イベントページ、あるいは外部サイトなどから柔軟に設定できるようになります。
全体的な傾向
・各媒体とも自動化と機械学習を活用した入札戦略へのシフトが進んでおり、広告主は従来の手動調整から自動最適化への移行に対応する必要があります。しかし必ずしも自動化が正解となるわけではないため見極めを怠らないようにしましょう。
・クリエイティブの自由度向上や、デバイス・ターゲティングの精度向上、そして新たな配信面の拡充など、ユーザー体験を向上させるための改良が各社で進められています。
特にLINEヤフーはLINE広告とYahoo広告の連携が次々進んでおり今後も他社にはない独自の連携が増えていくことが予想されます。