Pardotのカスタムリダイレクト機能の使い方と、実際に活用出来るシーン、それに伴う広告施策やマーケティング・広報施策をピックアップしました。
この記事はSalesforce、Pardotを利用、またはこれから契約する方向けの内容です。
カスタムリダイレクトの使い方
PardotLightningを利用の方は「コンテンツ」タブの「カスタムリダイレクト」を選択します。
PardotClassic「https://pi.pardot.com/」のページからログインされている方は「マーケティング」「コンテンツ」「カスタムリダイレクト」を選択します。
挙動とリンクの流れ
カスタムリダイレクトを作成すると下記のような挙動でリンクが動作します。
URLの単位でみると下記のような動きをします。
- ユーザーがリンクをクリック
- カスタムリダイレクトで生成されたリンク
- リンク先URLが表示
- 任意のリンク、QRコードなど
- https://go.adope.jp/l/xxxxxxx/2099-01-01/xxx
- https://adope.jp/hogehoge
※このURLページはサンプルですので機能していません。
リンク先URLは同一のドメインがベスト
リンク先は実際に表示されるURLになります。
生成されるサブドメインの構造と同じプリマリドメインドメインを利用すると、Cookie等の情報が引き継がれます。
別のドメインの設定も可能ですが、動作についてはクロスドメインとなり、データの同一性の調整が必要になりますので非推奨です。
各用語の確認・字引
「go.adope.jp」の場合
プリマリドメイン=adope.jp
サブドメイン=go.adope.jp
クロスドメイン=リンク先がd2frontier.com(全く別のURL)
生成されるURLの設定方法
URLはドメイン管理で初期設定した「go.adope.jp」のようなサブドメインのサイトを利用してアクセスが制御されます。
go.の部分は任意の設定になっているかと思います。(推奨設定がgo.かinfo.なので、どちらかが多いと思います)
複数のドメインがある場合は「トラッカードメイン」の項目でどのドメインを利用するか選べます。
また、バニティURLを利用するとトラッキングURLの末尾の「https://go.adope.jp/l/xxxxxxx/2099-01-01/xxx」のようなURLの構造を任意の形に変更できます。
例:「https://go.adope.jp/hogehoge」
※このURLページはサンプルですので機能していません。
Google Analytics パラメータの設定
迷いそうな指標としては、ソース・メディアの部分がよく質問があります。
まず例を出すとこのような設定です。
メディア=sns
用語=化粧水
コンテンツ=influencer03
キャンペーン=500yen_off
それぞれの意味合いを理解して設定する場合は、下記を参考にしてみてください。
メディア=どのメディアの種類か(例:SNS)
用語=検索キーワード、ハッシュタグなど(例:化粧水)
コンテンツ=複数のURL、QRコードがある場合、何番目か(例:whitepaper_qr_3)
キャンペーン=任意のキャンペーン情報(例:500yen_off)
マーケティング戦略でカスタムリダイレクトを活用する施策
ここから、実際のカスタムリダイレクトの活用、施策案を各マーケティング施策毎に掘り下げていきます。
チラシや名刺のQRコードなどの価値を判定
チラシや名刺のQRコードに対して、実際の価値を判別します。
WEB広告などのオンラインでデータ蓄積するものと違って、ユーザーの行動が把握しづらいものをPardotでまとめて管理したい場合に役に立ちます。
QRをクリックする必然を作り出す
この時、QRコードを読み込む理由をお客様に提供すると、より効果がわかりやすくなります。
よくある施策では「合言葉で割引」などの施策があります。
例:チラシをご覧の方はこのQRから「オトク」と入力すると500円引き!
WEB広告のシステムとは相性が悪い
具体的な施策として、WEB広告もPardotでまとめたい。という要望もありますね。
弊社では執筆時現在の仕様ではカスタムリダイレクトの利用は非推奨です。
主にオフラインコンバージョンが使えなくなること。
また各媒体からの自動タグがリダイレクト時に無くなってしまう(Pardotの仕様上解決出来ない)ため、コンバージョンなどが正確に追えなくなる原因になります。
こちらの詳細は下記2記事で紹介しております。
Pardotを利用される方の多くはSalesforceを利用していると想定すると、リードの概念があるためオフラインコンバージョンは年々重要度を増していますので、Pardotを無理に使うよりもGoogle広告、Yahoo!広告に力を入れる施策を行いましょう。
また、代理店に依頼されている場合などで、情報の連携が取れていない場合などでこの機能を使うケースもありますが、あまりポジティブな施策ではありません。
SNSのキャンペーンと連携
SNSのように実際にユーザーが目にするページに対して、GoogleAnalyticsの計測タグなどを入れるととても長いURLになってしまい不信感を与えかねません。
カスタムリダイレクトのバニティURLの機能を利用し、短くすることによりお客様の不安を減らしてスムーズな誘導を行います。
よくある感覚としては、長いURLは「個人情報を取られていないか」などが取り上げられます。
バニティURLは通称、短縮URLと言われます。
また、表示環境によっては長い改行されるケースも未発達のSNSや、古いSNSでしばしば起きます。
バニティURLは、アクセスが意図としないページに飛んでしまう問題を解決します。
文字数制限があるものや、システムが古いSNSでもカスタムリダイレクトのバニティURLは有効です。
SEOなどに影響はない?
カスタムリダイレクトに限らず、サブドメイン運用のツールでページ多く作った際に、メインのサイトがSEOの影響を受けないか心配される事があります。
基本的にカスタムリダイレクトのようにURLが乱立する機能は、SEOに影響を及ぼさない対策がされています。
かなり専門的な内容が含まれるため、詳細は割愛します。
基本カスタムリダイレクトとSEOについては切り離して考えましょう。
メールマーケティングで完了オプションを利用する
メールマーケティングの中で複数のURLを送る文面の場合、それぞれの価値が異なることがあります。
その場合「完了オプション」でそのユーザーのクリック内容に対する適切なスコアリング・後追いの設計を行う事が可能です。
例:新商品の告知メールのURLを複数クリックしたプロスペクトにタグを追加し、複数のタグの条件に一致するユーザーに対して具体的な提案メールを送り、営業チームが連絡する。
オートメーションルールと違い、作成制限が無いため完了オプションを利用した多くの組み合わせが可能です。
MAのスコアだけではなく、対象商品を変更するための条件にも使いやすいです。
フォームから非表示項目で商品をリンク先URLに含めておけば、Salesforce側に持たせる判定もユーザー側に入力ストレスを与えずに表示させられます。
参考:https://help.salesforce.com/s/articleView?language=ja&type=1&id=000316709
ダイナミックコンテンツなどのプロスペクトの条件を変更するなど、使い分けが可能です。
カスタムリダイレクトについてのまとめ
基本的にWEBサイトと接点が無いユーザーに対してカスタムリダイレクトは「計測」「MAのためのタグ付け」のツールです。
残念ながらWEB広告とは相性が悪いため「オフラインの施策」「SNSでの施策」を計測するツールとして使うのがベストでしょう。
Pardot自体にSNSとのコネクター機能もあるので、併用してより精度の高い情報を集めることが出来ます。
また、今まで「実際どうなの?」となっていたチラシや名刺のQRコードの施策も、Pardotの数値上で一元管理が可能になりますので、ぜひとも活用したいツールの一つです。
オートメーションルールと組み合わせるとかなりの施策のバリエーションが出てきます。