これから広告代理店としてサービス提供をしたい、運用者として起業したい。と考えている方を中心に、依頼している方にも良い気付きを与えられる内容です。
WEB広告運用者の業務範囲と、言われて説明できる運用者は意外と少なく、筆者も初年度は「GoogleもYahooもサイトも……」と思っている時期がありました。
長年携わった経験を元に、ある程度普遍の業務範囲が見えてきましたので、記事に落とし込んであります。
WEB広告運用者に求められる3段階のスキル
WEB広告と一口に言っても色々な作業があります。
大きく分けて3つの業種の仕事が混ざっているため、各自のスキルや得意分野が分かりづらい傾向にあります。
まずは、大きな枠での整理をしてみましょう。
上記内容を、文中では、クリエイティブ、技術的対応、経営補助の3つの定義で勧めていきます。
広告代理店は税理士に似てる?
広告代理店業は、税理士の業務にとても似ている業務領域の分けられ方をしています。
いきなり業務範囲と言われても、ぱっとイメージが固まらない方もいると思いますので、いったん比較する形で見てみましょう。
細かい業務範囲を見ていくと、少し図から外れる企業がいくつかありますが、大まかな業界イメージはここに当てはめると間違いないでしょう。
「広告運用だけ出来ても意味がない」とは
WEB広告の業界、もしくはマーケティングのに飛び込むと、ほぼ間違いなく一度は目にする言葉です。
意味する内容としては、アカウント運用の技術だけあってもWEB広告運用者としては一部の業務しかサポート出来ていないぞ。といった内容でしょう。
おそらくマーケティングの業務の領域から見た皮肉ではあるのですが、WEB広告に期待されている業務範囲の3段階に分けると、分かりやすいためご紹介しました。
ちなみに、こちら出典を出そうと「誰が言い始めたか、どこでこの風潮が始まったか」を書籍・ネット・SNS等で調べましたが、第一人者まで追いきれませんでした。
筆者の認識する限り表現は違いますが、2013年ごろからTwitterなどのSNSで言われています。
SNSなどでポロッと誰かが言った内容が、少しずつ色々な解釈が入り精度を上げていった内容かもしれません。
業界で求められるスキルレベル
新たな仕事を受けるときもそうですが、転職などでも使える考え方です。
全部のスキルがあれば良いのか
もちろんすべての業務に精通した技術があることに越したことはありません。
各能力を磨くのに、業務期間としては適正がある人材で最低でも1~2年はかかりますので、全部デキる人。となると、自然と最低でも5年プレイヤー以上、となってしまいます。
まずは一つのスキルを極めましょう。
それが他社に負けない武器になります。
他のスキルと隣接している内容も、少しずつ輪郭がハッキリしてきますので、あれやこれややるよりも、効率的かつトラブルが少ないです。
例えば、広告運用に合わせて考えていくと、オブジェクト指向のプログラミングの概念が入って来たり、バナーの視線誘導などのデザイン能力の目も肥えてきます。
つまみぐいはトラブルメーカー
技術職でよくあるケースですが「全体像の把握」と考え一つずつのスキルが疎かになり、問題の発生源に気づけずにトラブルを悪化させていく人材になっていきます。
ダニング=グルーガー曲線と言われる現象の”Peak of Mount Stupid”(愚かの極みの頂点)の状態で動き回るケースです。
この状態を避けるために、営業職に寄った技術などの場合は、メインスキルをお客様に寄り添う能力がベストです。
もちろん技術的な社内状況の把握はもちろんですが、運用者に任せられる信頼関係を構築しましょう。
即戦力・スーパースター
ここまで来ると、どの業種・業態になっても、ほぼ間違いのない運用力を獲得しています。
筆者の知る限り、すべての能力に精通している人のほとんどが個人事業主か、起業をするか、小さい企業に属しています。
柔軟性が低い企業は、このスーパースター人材の視座と合わないのかもしれません。
知識のある広告主が、個人事業主や小さい企業に依頼するときは、このスーパースターを探す。
これが大手以外の小規模事業が業界に増えている理由の一端でしょう。
WEB広告運用は、成果物、技術、経営後押しのどれ?
ここまでの内容を読んだ方は、各それぞれに求められる能力の差に気づき始めていると思います。
運用のみの会社の立ち回り
考えられるキャッチコピー例
「WEB広告で新規のお客様を増やしましょう!」
運用技術のみで戦う場合、今まで始めたことがない新規の方を対象にするケースが非常に多いです。
大手のWEB広告代理店を含め、個人事業主まで。すべてライバルになります。
クリエイティブ+技術的対応の会社の立ち回り
考えられるキャッチコピー例
「勝つための運用会社」
クライアントの求める範囲が「成果物」の場合、制作会社に近い動きが出来るWEB広告運用者が求められています。
そのため、勝ちパターンのあるバナーや、目を引くクリエイティブと、その表示場所などの選定能力です。
ホームページの制作会社が別の企業が請け負っている場合は、この能力が十分に発揮されないことがあります。
ライバルになる企業は、制作会社・デザイン会社・広告代理店の3業種がすべてライバルになりあす。
「デザインか制作会社として、ある程度成功する」ことこそ、クリエイティブ+技術的対応のビジネスモデルの必須条件になります。
WEB広告運用の技術的対応力は、このクリエイティブを勝たせるためのクオリティアップの掛け合わせ技術です。
技術的対応+経営補助の会社の立ち回り
考えられるキャッチコピー例
「成果に直結する運用会社」
クライアントとの長期間の付き合いをする運用者は、このビジネスモデルを選択する傾向にあります。
ライバルになるのはマーケティング会社、経営コンサルティングです。
運用能力の基礎はもちろんながら、全体の数字管理能力・プランニング能力のどちらも要求され、密なコミュニケーションを必要とします。
インプレッションから受注、アップセル・クロスセルまで、すべての数値管理を行える運用で「揺れない・負けない広告運用」が可能となります。
実例で考える業務範囲
代理店からの転職社員の受け入れや、自社でスキルを磨いていこうと考えた時、もしくは独立起業を行おうとする時。
他社の運用からのリプレイスよりも、新規での立ち上げが引き受けやすい案件となります。
既に持っている武器を元に、付加価値として技術を磨かれるのが良いでしょう。
アドオペの運用会社D2Frontierの実例
弊社は「技術的対応+経営補助」のケースに近いビジネスモデル取りました。
筆者である二田の業務経験が、SEOライター→アフィリエイト運用→広告代理店→インハウス運用→独立。と少々特殊な経緯があったためです。
図としてはスーパースターに近い状態でスタートでしたので、数社のお客様に深く入る形です。
また、以上のことから、アドオペでレクチャーする技術の根幹は「お客様のビジネスを最大化する」点をメインにおいています。
クリエイティブの請負もしていますが、委託が中心ですので、適切な指示の出し方などもお伝え出来ます。
- 新規で代理運用の事業を立ち上げたい。
- お客様から運用も出来ないか期待されている。
- 社内で運用を巻き取りたい。
更に詳しい内容や、今回出てきた課題の近接する問題もアドオペでは解決します。
まずはお気軽にご相談ください。