【BtoB向け】ROI、ROASを広告運用で使い分けるポイント

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BtoBビジネスでROI、ROASを広告運用で使い分けるポイント
目次

BtoBビジネスでROI、ROASを広告運用で使い分けるポイント

この記事はCPAの理解がある程度深まって、投資対効果や経営の指数に触れる機会が多くなった際に役立ちます。
主要な対象者は、経営者、マーケティング責任者、営業責任者を想定しています。
BtoB商材、サービスを取り扱っているビジネスベンダー様とその関係者様に有益な情報です。

ROIとROASの性質を順を追って図解

この章では、

  1. ビジネス構造の全体像
  2. 業務領域
  3. 重要指数の構造
  4. ROIとROASの領域・計算式

を順を追って解説します。

今回の想定はBtoBビジネスの一般的な接点を抜き出していますので、自社の行動とお客様の接点を考えながら見ていきましょう。

ビジネス構造の全体像

まず、ROI、ROASを活用出来るレベルで知るためには、ビジネスの構造を理解します。

ビジネスにおける顧客接点を軸に要素を抜き出します。
要素

時系列順に考えた際に、お客様のフェーズ毎は大きく5つに分けられます。

今回、契約・アフターサポートの部分は納品型のビジネスモデルと、サービス提供型のビジネスモデルでは異なりますが、主題と逸れますので深く触れません。

要素の切り分け

  1. 入り口
  2. 問い合わせ
  3. 商談(商談化)
  4. 契約・履行
  5. 追加契約

マーケティング用語で表現される場合以下の内容が一般的になると考えられます。

  1. チャネル
  2. リード
  3. 商談(商談化)
  4. 顧客化
  5. カスタマーサクセス

業務領域

業務領域
業務領域
多くの企業で、2つの業務領域になっているケースが多いです。
ROASを考えた際に、マーケティングで領域を分けている企業も少なくありません。

インサイドセールスの業務領域
インサイドセールスを採用している企業場合、図のようにマーケティングの領域と、営業の領域の橋渡し役の区分が一般的です。
マーケティングの業務は外注が行いやすい領域です。

ROASを把握する場合は、必ず全体像を把握する人材が必要になるため、ブラックボックス化しやすいとも言えます。

重要指数の構造

営業活動を行っていると、ほとんどの方が「商談率」などの重要指数を度々目にします。

各重要指数を可視化すると、図のように前後の関係性を表す数値になっています。
重要指数の可視化

基本的にこの率を出すためには「契約率」の場合「契約÷商談=契約率」のように、一つ前の数値を割り算で計算されます。

問い合わせからの率か、商談からの率か

ROI、ROASを考える際に重要になる考え方で、
「この計算式のどの計算式を基本とするか」
を考える必要があります。

重要指数の可視化

費用はフェーズ・行動とは別

経営に近い視座で見ると、複数の内容を一つの物事として捉えてしまいがちです。
要素が多くなると、原因解明が困難になったり、業務の複雑化に繋がります。

経費を分けて考える

図のように、PL/BSなどの会計指数等は業務と分けて考えましょう。
統合する考え方を次の章でご案内します。

ROIとROASの領域・計算式

図のように、ROIは2種類発生します。

ROIとROAS

各ビジネスモデルによって微調整が入りますが、大きく計算概念か下記のようになります。

ROASの計算方法

ROASは、売上と広告費との比率で計算されます。

ROAS = 新規の売上 ÷ 広告費

表示形式を%にして見るケースが多いです。
3000万の売上に対して、500万の広告費がかかった場合、値は6(600%)となります。

商談のROIの計算方法

商談のROIは、新規の売上と諸経費から計算出来ます。

ROI = 新規の売上 ÷ (広告費+人件費+諸経費)

人件費を含めた経営指数になります。
期ごとの広告費からの回収率を見る場合に必要な数字です。

3000万の売上に対して、500万の広告費がかかり、人件費が1000万、その他の経費が500万かかる場合、値は1.5(150%)となります。

契約のROIの計算方法

契約のROIは、経営全体の売上と諸経費から計算出来ます。
この概念にはLTVのように複数の用語が当てられていますが、地続きの概念のため便宜上契約のROIと表します。

ROI = 売上 ÷ (広告費+人件費+諸経費)

期を超えていくため、財務指標を中心とした概念ではあまり見ない考え方になります。

特定の商品において、過去3年で
・3億の全体売上
・広告費5000万
および
・人件費等の諸経費が1億
のような場合

値は2(200%)となります。

基本的に期間を何年遡るのか、という概念が入ってくるためビジネスモデルとの相談が入ります。

広告においても契約の継続率を考える時に「より効率が良いリードを渡す」「正確に顧客にビジネスを伝える」と考える際に必要です。
ただし、定性データが介入するため、参考値程度にとどめましょう。

継続を促す広告、長期的なマーケティング施策が含まれる業種の場合は、こちらの考え方が必要になってきます。
インハウス運用以外で使われるケースは少ないです。

tips。ROI、ROAS覚え方

よくこの2つは混同されますが「広告=Ads」で覚えておくと簡単です。

Aが入っているROASは広告費を中心とした見方。
ROIはそうではないので、経営の数字。

のような覚え方がおすすめです。

ROI、ROASの広告運用上の使い分け

2種の使い分けとしては、短期的に確認するか、正確に計測するか。
この2つの考え方をしましょう。

短期 = ROAS
正確 = ROI

ROASはCRMなどのデータインポートが可能

広告のデータを中心に考えると、データインポートの概念が関わってくるのはROASです。

Google広告を例に上げると、GCLIDの保持期間が90日のため、ROIを考え始めた際に期間がほぼ確実に足りなくなります。

そのため、ROASは広告の管理画面で確認できますが、CRMなどで確認できるのがROIと切り分けられるケースも多いです。

細かいデータの性質を覚えておくと、どの数字をどこで確認できるのか。が分かってくるため、評価や外注の際のポイントが明確化していきます。

WEB、オフラインの数値測定の考え方

WEBとオフラインの領域

全体像の領域で、WEBかオフラインか。これは収集できる結果データの「人的要素」の大きな差があります。
感覚や属人性を排除することが、ROI、ROASの設定時に必須です。

WEBでお客様と接点を持つ場合、
アクセスした、していない。
クリックした、していない。
などの0か1の数値です。

正しく設定された目標、測定。という条件が入るため、この点を弊社を含む、WEBのプロに任せましょう。

長期的に各目標の最大成果をとるためには、爆発力よりも一つ一つのメンテナンス力が活きてきます。

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