群馬発の郊外型店舗運営とデジタル化の戦略思考について

株式会社 ハンプティーダンプティー

雑貨とファッションを融合させた独自のコンセプトで生まれる店舗づくり

本記事では、北関東を中心に全国展開を行う株式会社ハンプティーダンプティーが運営する「Humpty Dumpty」を取材しました。
「365日、自分と自分の大切な人へ」というコンセプトのもと、ファッション、服飾雑貨、生活雑貨、インテリア、食品など幅広いジャンルの商品を取りそろえ、地域密着型のセレクトショップとして多店舗展開を行っています。

今後は、新しい商品カテゴリの導入やオンラインとの連携など、常に新鮮さを追求する姿勢が企業の強みとなるでしょう。店舗の拡大だけでなく、地域社会との連携やイベント開催にも力を入れており、「Humpty Dumpty」ならではの温かみとワクワク感あふれるショップづくりが、ますます注目されそうです。

インタビューを受けてくれた方

株式会社 ハンプティーダンプティー

店内は、季節感やトレンドを意識したディスプレイやレイアウトを大切にし、見やすく選びやすい売り場づくりを追求しています。ギフト需要にも応えるために、ラッピングやスタッフによる提案などのサービスにも力を入れており、幅広い世代のお客様にとって「ちょっと立ち寄りたくなる」「大切な人へのプレゼントが見つかる」場所となっています。

さらに、地域のニーズに合わせた柔軟な商品選定やイベント企画などを積極的に行うことで、お客様とのコミュニケーションを重視した店舗づくりを実現。スタッフ同士の情報共有や研修制度も整備し、チームワークを高めることで、より質の高い接客サービスを提供しています。

店舗運営部 篠原

各店舗の運営を経験し、ハンプティーダンプティーの裏側をよく知る屋台骨として活躍されるリーダー

人事部 鈴木

店長、マネージャーを経て、スタッフをよく見れる立場から、人事部で活躍されるリーダー

店舗展開の現状と課題 – 群馬発の地域密着型戦略

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最初に、ハンプティーダンプティー様は群馬でスタートされ、郊外型の店舗を展開されていると伺っています。
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そうですね。うちは群馬で始めまして、基本的に120坪くらいのロードサイド型、郊外の物件で店舗展開をしてきました。
郊外ならではのメリットもあって、広いスペースを確保し、お客様のニーズを少しずつ掘り起こして来ました。
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なるほど。郊外型の強みは、スペース確保が大きいのですね。
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都心での新規お客様の開拓はもちろん必要ですが、企業としてまず、地域密着のスタイルを大切にしています。
都心だと新規の企業が様々入れ替わる市場がメインなので、今のお客様も大切にしたいと考えています。

いろいろな商品を販売するフルMD(アパレルや雑貨などを取り扱う店舗)で表現出来る強みは広さが必要ですね。

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都心進出に関しては、現状は地域のお客様を中心とした郊外型で展開するのが最適と判断されている、ということですね。
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その通りです。今後は小型店舗モデルやECとの連携で補う方針です。
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今後チャンスがあれば都心進出も考えています。
お客様のニーズがあれば挑戦はしていきたいです。

ギフトビジネスへのこだわり – 独自のラッピングとブランドイメージ

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次に、御社のギフト事業ですが、特に『鍵付きラッピング』が印象的です。こちらは、どのようにして生まれたサービスなのでしょうか?
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実は、うちは贈り物というのをただの物品として渡すんじゃなく、『体験』として楽しんでもらいたいと考えてまして。 鍵付きラッピングは、受け取った方に『これは特別だ』と感じてもらえるような工夫なんです。
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具体的には、鍵がついていることで、どんな印象を与えたいでしょうか?
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はい、ラッピングを開けた瞬間に『これは私への特別なサプライズだ』と感じてもらえることを狙っています。贈る側も受け取る側も、ただの包装以上の『ストーリー』を共有できるように、「鍵付き」は大切にしています。
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単にラッピングの工夫だけでなく、選定されるギフト自体にもこだわりがあるということですね。
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ある程度全店で共通していることもあるのですが、各店舗のスタッフが目で見て選んだものを「オリジナルギフト」と呼んでいます。
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うちは、他ではなかなか見かけない、こだわりの雑貨や食品を厳選しています。
たとえば、サイトを見たときに『これ、めちゃくちゃかわいいし、使いやすいな』と思えるようなアイテムを、スタッフ自らが実際に特別感を出せるように選定しているんです。
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量産されていないギフトで、各店舗のスタッフが厳選しているので、ラッピングや中にいれるものもなどもそれぞれの想いが反映されています。
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その『特別感』が御社のブランドイメージに直結しているわけですね。
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ええ、まさにその通りです。贈り物というのは、受け取る側の心に響くものでなければならない、という思いからです。

営業戦略とデータ活用 – 効率化と顧客管理の取り組み

〈卸・メーカーとの連携による商品供給体制〉
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さて、次に営業戦略についてですが、御社は小売としてメーカーさんから商品を供給してもらっていると聞いております。具体的な仕組みについてお話いただけますか?
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はい、基本的にはグループ内の連携を活かし、メーカーさんと直接、あるいはグループの株式会社ニコットを通して契約し、商品を供給していただいています。これにより、安定した品揃えを実現しています。
〈デジタルツール・ECサイト活用による新たな販促施策〉
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デジタルツールやECサイトを活用した販促施策についてもお伺いします。例えば、WEBで広告を配信するといった施策について、お伺いできますか?
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はい、今後は顧客データをECサイトと連携し、新規購買層とは異なる若い女性層をターゲットに、スマホでタイムリーに広告を配信するという施策を検討中です。これにより、広告費の無駄を抑え、効率的な集客を実現したいと考えています。
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なるほど。デジタルマーケティングの強化が、従来のオフラインの施策に加えて、今後の大きな軸になるということですね。

法人向けプロモーションと成功事例 – カーディーラーショールーム

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法人向けプロモーションなどもされているのでしょうか?
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過去には、群馬のカーディーラーショールームにて広いスペースの一部を活用し、車関連商品の販売ブースを設置しました。
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面白い取り組みですね。どのようなサービスを提供されたのでしょうか?
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お客様が車の点検やオイル交換で待っている間に、カーアクセサリーやシートマットなどを手に取っていただけるような形にしました。
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ありがとうございます。取り組みに至ったきっかけなどはありますか?
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カーディーラーさんもお客様の滞在時間を増やしたり、空間や時間の提供の強化をしている中で、協業と至ったという関係があります。

車を検討されているお客様にも、心地よい空間を提供できたかと思います

未来の店舗モデルとデジタル戦略 – 小型店舗やEC強化への展望

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次に、未来の店舗モデルですが、大手小売店のような小型店舗モデルも参考にされているとお聞きしました。詳しくお伺いできますか?
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そうですね。

うちは、従来の大規模店舗だけでなく、元々大きな店舗の一部を切り取った小型モデルにも注目しています。
都心では、コンパクトでも十分にブランドを表現できるスペースがあれば、効率的に展開できると考えています。

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また、ウェブマーケティングを活用して、より正確な顧客ターゲティングを行うことで、ブランド再構築も進めていると伺いました。具体的には、どのような施策を考えているのでしょうか?
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やはりECサイトの強化と連動して、顧客データを元にしたターゲティング広告や、SNSを通じたブランドイメージの発信を強化していく予定です。 既存顧客だけでなく、新たな顧客層の獲得を目指しています。
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改めて確認させていただくと、小型店舗とデジタル施策の両輪で、今後の店舗展開やブランド再構築を図るということですね。
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その通りです。両方のアプローチが今後の成長には欠かせないと考えています。

人材育成と企業理念 – 女性活躍支援・社会貢献への取り組み

〈出産後の復帰支援や低い離職率の背景〉
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次に人材育成の面ですが、御社は女性スタッフが多く、出産後の復帰支援なども充実されていると拝見しました。
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うちはもともと女性が中心の現場なので、出産や育児後の職場復帰をしっかりサポートする体制を整えています。

長く働いていただける環境作りに努めています。長く働くことで能力を活かせる環境づくりを大切にすることで、離職率も下がり、働きやすい環境の好循環が生まれました。

〈「人を育て、喜びを分かち合う」経営理念と障害者支援活動〉
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企業理念として『人を育て、喜びを分かち合う』という考え方があると伺いました。
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はい、うちは単に利益追求だけではなく、社員一人ひとりの成長や働きやすさを大切にしています。
また、クッキーの製造などの部署を作り、障がいのある方でも働ける環境を構築し、地域の社会貢献にも力を入れています。

これが、私たちの『喜びを分かち合う』経営理念の一環です。

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社員の成長や地域の社会貢献が、企業全体の魅力向上に直結しているということですね。
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その通りです。あらゆる方々が安心して働ける環境があってこそ、企業としての成長も見込めると考えています。

今後のビジョンとマーケティング提案 – 業界変革に向けた多角的戦略

〈デジタル社会への対応と対面販売の付加価値強化〉
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最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。デジタル社会の進展に伴い、対面販売の付加価値強化にも注力されるとのことですが、具体的な戦略はどうなっていますか?
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そうですね、うちはデジタルツールを活用しながら、実店舗での『体験価値』をさらに高める方向で考えています。
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オンラインでは少し難しいのですが、オフラインでは、商品を手に取り、香りを楽しむだったり、音楽を楽しむなど、五感を注目した『体験価値』を重要視していければと考えています。

対面販売では、やはりお客様との直接のコミュニケーションを重視し、オンラインとオフラインのどちらも大事にしていきます。

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本日は、独自のギフト演出、営業戦略、法人向けプロモーション、未来の店舗モデル、さらには人材育成と企業理念、今後の多角的な戦略について、多岐にわたり貴重なお話をいただきありがとうございました。
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こちらこそ、貴重なお話をありがとうございました。私たちもこれからの成長に向け、さまざまなチャレンジを続けていく所存です。
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はい、引き続き、皆様とともに新たな可能性を模索してまいります。ありがとうございました。

会社紹介

株式会社 ハンプティーダンプティー

Humpty Dumptyは、雑貨やファッションなど幅広い商品を扱うセレクトショップを運営する企業です。
「365日、自分と自分の大切な人へ」というコンセプトのもと、季節感あふれる売り場づくりやギフトサービスを展開。
地域密着型の店舗経営と親しみやすい接客を大切にし、全国に店舗を展開しています。

まとめ

今回の取材を通じて、株式会社ハンプティーダンプティーが掲げるビジョンと、その実現に向けた具体的な取り組みについて深く理解することができました。

雑貨やファッション、インテリア、食品など幅広いジャンルを扱い、「365日、自分と自分の大切な人へ」というコンセプトのもと、地域に根ざした店舗展開を行っています。季節感やトレンドを反映したディスプレイ、スタッフの親しみやすい接客、ギフト需要に応える商品ラインナップなど、常に新鮮さと温かみを両立させる工夫が印象的です。

彼らが大切にしているのは、お客様と共に日常をより豊かにするという姿勢。変化し続けるニーズを学び取り、スタッフ同士の情報共有や研修を通じて企業文化を進化させている点は、今後のビジネス展開においても大きな強みとなるでしょう。新たなカテゴリーの導入やオンライン展開など、多角的な取り組みを行いながら、さらなる成長が期待される企業です。

著者情報

Picture of 二田 誠

二田 誠

D2Frontierの代表。2000年代のWEB黎明期にライターデビュー。その後デザイン、サウンドエンジニアなど、幅広い職歴を持つ。
月間1億PVを超えるサイトのメインクリエイターとして活躍し、その後もWEB業界で長期間活動を続けている。
現在はWEBを中心に企業のマーケティング推進の貢献を続けている。

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